2005年の秋頃、mixiを通じて映像音楽を制作することになり、知り合うことができました。私の音楽制作におけるワガママを上手く舵取りして力を引き出してくれる素晴らしい方です。現在も精力的に活動中。私もしばしば彼の作品の音楽を担当しています。
「映像音楽の制作に興味があるんです。」と言い回っているけれど、恥ずかしながら、人に誇れるほど映画を観ていない上に、映像制作についても詳しくないのです。そんな私が惹かれてしまう理由は映像音楽の自由さ、広さ。映像音楽という表現方法には制限といったものが無くーもちろん、指揮を執る監督さんの意向はありますがー「音を出す」という行為、場合によっては「音を出さない」という行為さえも自然に表現方法として受け入れられてしまう。そんなある種前衛的な要素と大衆的な要素が溶け合っているフィールドが魅力的で、映像音楽の制作に惹かれているのですね。
私が初めて楽曲を提供した小澤さんの映像作品「switch(スイッチ)」は、現在、当サイトが運営しているPodcast番組「風景のツボ」で、予告編映像をご覧頂けます。
想いを寄せる女性に告白できずにいる主人公。そんな日々が続く中、彼の前に恋敵が現れます。いてもたってもいられない彼は、発明好きの友人に頼んで、何とか告白しようとするのですが…。
映像音楽を作る時、その映像を何回も観て、イメージを膨らませたり、曲想の確認をするわけですが、この作品は何度観ても楽しかった記憶があります。中々機会がないようで、全編ご覧に頂けない状態のようですが、いつか発表できる機会があれば、是非ご覧頂きたいです。ストレートに面白いんですよ。
こちらもPodcast番組「風景のツボ」で予告編をご覧頂けますが、ある社会問題をテーマにした短編映画です。この「hard cold greenhouse(ハード コールド グリーンハウス)」は、ドイツはドレスデンで開かれた国際短編映画祭に出品されました。小澤さんにとって、ある種の実験を試みた作品だったので、音楽のコンセプトもそれに準じ、映像で使われた音楽は作品をイメージした即興ピアノ演奏でしたが、映画祭では一定の評価を頂けたようでした。帰国した小澤さんから報告を頂いた時には、2,3cm浮いていましたね。
ちなみに、映画本編では使われませんでしたが、本作品のイメージとして書き起こした作品「Will you warm me?」で、初めてティンホイッスル奏者として音楽に参加した思い出深い作品でもあります。
映像は基本的に監督の世界です。私もどんな方法をとれば映像が映えるのか?といったことを念頭にコンセプトを立て、作曲していきます。ただ、一方で自分自身の表現というものがあり、自分の作った音楽の根本には、そういった意思と言いますか、心のようなものが生きていて欲しいと思うのです。
小澤さんは、私のこういったワガママを丁寧に汲み取って私の力を引き出してくれます。「hard cold greenhouse」では、私の音楽が評価されたこと、本作品において、音楽の力が強かったことをお話されますが、それはつまり小澤さんの力があったということなんです。本当に感謝してもしきれません。
小澤さんが主催するmaster's film(マスターズ フィルム)では、スラップスティックなものからシリアスなものまで、様々なテーマの映像作品を制作しています。小澤監督の映像世界に是非触れてみてください。
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